大事な要素となる土地選び
住宅は人生最大の買い物
よくファイナンシャルプランナー(以下・FPと表記)といった資産設計の専門家などに、ライフプランの相談をすると飛び交う言葉があります。それは、「人生における三大資金」です。その内訳を見ると、子供を学校へ進学することや塾へ通わせたりするための教育資金、会社を定年退職したあとに受給される退職金と年金などで生計を立てる老後資金などがあります。
しかし、もっとも費用が求められて最重要として挙げられるのが住宅資金です。これは、文字通りマイホームを手に入れるための資金ですが、「人生一番の買い物をするための資金」と称されることが珍しくありません。
もちろん、このように呼ばれるのは次の理由があります。
- 夢のマイホームを手に入れるためには、外部の人間に相談依頼するなど、他の資金以上に相応の準備と予算が必要になる
- 相続税、固定資産税、不動産取得税などさまざまな税金が発生することを理解しなければならない
- 保険の契約や電化製品の購入などと異なり、住宅の購入は人生において環境次第ではあるものの原則として1回くらいに留まる
住宅はその規模にもよるもののこのような要素を抱えています。また、原則として何千万という単価が発生する買い物でもあります。そのため、可能な限りの準備が前提となります。
住宅は欲求の表れ
住宅造りは、高い買い物という一面だけではありません。そこで長く色々な思い出を作っていくことはもちろん、こういう家に住みたかったという欲求の表れにもなっています。
例えば、次のような場合が挙げられます。
ナチュラルな家
木材などを使った自然豊かな空間で伸び伸びとした生活をしたい
カフェみたいな家
ちょっとしたカフェ屋の機能も持ち合わせた設備にして、楽しくママ友会などを楽しみたい
雑貨が似合う家
雑貨好きでたくさん飾りたい
アンティークな家
モダンな雰囲気を持つ骨董品や家具を飾りたい
かわいい家
メルヘンチックなものが大好きでお城みたいな家に住みたい
他にもその世帯の想いを汲み取った住宅はたくさんあります。道を歩く人からも目を惹く家に住むことで、人生が少しでも楽しくなれば素晴らしいことです。
土地選びもよく考える
素敵な住宅造りを実現させるには、他にも必要な要素があります。それは、理想の家を引き立たせるための土地選びです。そもそも、家を建てるにはまず先にこの土地選びから考えなくてはなりません。自前で土地を持っている世帯は全体の半分以下で、大抵は土地を買ってからとなります。
しかし、次のような現実的な要素が突き付けられます。
- 自宅からの勤務先および子供の学校までの距離や最寄り駅
- スーパーやコンビニエンスストアなど生活する上で必要な施設の存在
- 治安の状況
- 地価
- 現住所からの引っ越し費用
他にもたくさんありますが、これらをすべて満たすのはなかなか容易ではないことが分かります。
土地選びのチェックポイント
土地選びが進まないと理想の住宅造りは立ち消えになってしまいます。そのため、次に挙げるポイントとチェックを確実に行っていき、少しでも進展ができるように働きかけることをおすすめします。
業者の選定
まずは、土地の売買を仲介してくれる業者の選定からになりますが、これも業者の種類によって対応が変わってきます。
例えば、ハウスメーカー(広域展開する住宅建設会社のことで生産、設計、施工に至るまで対応する)経由だと、土地選びにも協力してくれる場合があります。しかし、工務店や建築設計事務所などの場合は、あくまで住宅造りがメイン業務のため自力で探すことになります。
ただし、ハウスメーカーの場合も、担当者の入れ替わりが激しいこと、合理的なシステム化実現のため住宅の品質面では不安なところがある、満足いくだけの意向が反映されないといった一面もあります。
いずれにしても、ある程度の土地選びはやはり自力で行っておき、希望の内容を聞かれた時はすぐに提示できるようにした方がよいでしょう。
地価の相場の調査
仮に良い土地が見つかったとしても、その土地の価格が妥当かどうかを確認する必要があります。それを知る方法は次のものが挙げられます。
公示価格
- 毎年1回、3月下旬頃に国土交通省から公示される土地の評価額
- 公示される価格は、単価(円/平方メートル)で表示される
- 対象の土地は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域である
- 役所の広報およびインターネットからでの相場を確認できる
路線価
- 都市部の路線(道路)ごとに国税局長が決定した土地の単価
- 相続税路線価と固定資産税路線価の2種類があり、各種税金の基となる
- 国税庁のホームページから確認できる
これらの情報をしっかりと調査して、理想だけではなく現実的な要素を取り入れておきましょう。
地盤
追い求めた土地がどんなに素晴らしくても、地盤チェックは欠かせません。そのため、過去の経歴(地盤沈下などがあったか)や、現状の土地の状況は必ず確認しましょう。
なお、有効かつスピーディーな対策としては、防災マップ(ハザードマップ)のチェックがおすすめです。これは避難場所、危険個所、被害が想定される地域などが記載されていますので、参考資料に十分なり得ます。もちろん、実際に土地の見学を事前にしておくことも大切ですが、その際は、業者や専門家(建築家など)にも同行してもらって、その場である程度の質疑応答ができるようにしておきましょう。
隣接する住宅
理想の住宅造りにふさわしい土地が見つかった後は、周囲に隣接する人たちの住宅に関する状況も確認しておきましょう。例えば、日差しの具合、立地、隣人世帯の家族構成などです。
若干センシティブなこともありますが、最近では騒音が原因で刑事事件に発展した事例もあるなど、近所間のトラブルは全国的な社会問題になっています。その予防と回避をする対応も、理想の住宅造りには欠かせない要素です。
地域に存在する施設のチェック
周囲の隣接した住宅だけでなく、地域にある施設に関してもチェックしておくことが大切です。
そのため、前述でも取り上げた、スーパーやコンビニなどに加えて、老後の生活を想定して病院や介護施設、さらには、映画館、図書館、ホームセンターなど娯楽施設も同様に確認しておきましょう。
公共交通機関
電車やバスなどの公共交通機関についてもチェックが必要です。主に、自宅からの最寄り駅、駐車場、駐輪場などです。電車通勤(通学)や自家用車での通勤、休日の買い物など、外出するあらゆる状況を想定して確認しましょう。
また、子供のいる世帯の場合は、通学路が安全かどうかも実際に歩いてみて確認しておくことも重要です。
法的な問題
理想の住宅造りと土地選びには、建築基準法、都市計画法などの不動産に関する法律に基づいています。ただし、法律自体はとても難解なため、専門家の力がないと上手く運びません。
そのため、業者や専門家などと相談もした上で、法的な問題がないかどうかもチェックしておきましょう。
土地選びのまとめ
これらは、1日くらいでは到底やり切れるものではなく、ある程度の期間を要するものばかりです。理想の住宅造りのためにはまずそれにふさわしい土地選びから始めなくてはならないため、ハードルは自然と高くなります。ですが、それを乗り切ることで思い描いていることを実現させられるなら、ある意味安いモノかもしれません。
よって、色々な苦労がついて回りますが、まずは理想の住宅造りのプロセスの第一歩を土地選びから歩んでいきましょう。


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